【技術の物語|Episode 4】 ― 標準機誕生と、その裏にあった試行錯誤 ―

地下水ヒートポンプで差別化を図るため、
私たちはイタリアの、世界70か国以上に輸出実績を持つメーカーと契約しました。

本社はベネチア近郊。
社員を連れ、何度も工場を訪れました。
技術研修を受けながら、日本での普及を本気で描いていました。

ヒートポンプは、エアコンも同じ原理です。
しかし欧州では、水を循環させる水冷式や空冷式の大型業務用が主流。

日本ではダイキンをはじめ巨大メーカーが圧倒的に強い市場です。
業務用16馬力(約55kW)の機種は市場価格250万円前後。
しかしメーカー原価は量産すれば30〜40万円台。

この“価格構造”を見抜いたとき、
「日本でやれる」と確信しました。

イタリア側も、日本事務所のような役割を私たちに託してくれました。

しかし――
業務用はメンテナンスが重い。
施工体制も必要。
革新的な削減率には届かない。

そこで到達した結論。

ヒートポンプそのものを小さくするか、不要にする。

ここから標準機の開発が始まりました。

現在の標準機は二段式。

地下水があれば電気代はエアコンの1/10。
地下水がなくても1/5。

しかも使用するチラーは極小で済む。

その鍵は、

・低温での強制気化
・気液直接熱交換

この二つです。

気化式冷風機の“弱点”だった湿度上昇を制御し、
能力は倍。

産業用クーリングタワーの能力も倍増可能。
チラーのエネルギーコストは80%削減。

一部は国際特許出願済みです。

自然エネルギーを活用しながら、
エアコンと同等能力で電気代90%削減。

地下水がなくても80%削減。

暖房では太陽熱や地下水熱で能力倍増。

そして今――
私たちはヒートポンプに代わる新たな熱源部を開発しています。

原子力国際会議の委員長を務めた教授との特許。
フェーン現象=凝縮熱の利用。

基本設計は完了。

しかし、試作に入るための資金とマンパワーが不足しています。

現在の標準機6機種は政府の省エネ認定取得済み。
実証も多数。

販売力のある企業なら、
すぐに大きな市場に入れます。

しかし私たちが求めているのは販売会社ではありません。

共にメーカー体制を築ける企業。

量産化、改良、次世代モデル開発。

そして最終目標は――

家庭でも使える小型量産モデル。

これが完成すれば、
世界のエネルギー構造は変わる。

物語はまだ途中です。

この開発の裏側には、
さらに面白い話があります。

それは、次回から少しずつ。

私たちは今、
共に未来をつくる仲間を探しています。

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