第6章 人生の道と仕事の水

野尻湖での出来事や、さまざまな人生の経験を経て、 
私の人生は新しい段階へと進んでいった。 

専門学校の試験に落ちたとき、 
自分の進む道が見えなくなったように感じたこともあった。 

しかし人生は不思議なもので、 
一つの道が閉ざされると、 
別の道が少しずつ開かれていく。 

やがて私は、 
人生を共に歩むことになる女性と出会い、 
結婚することになった。 

家庭を持つということは、 
それまでとは違う責任を持つことでもあった。 

自分一人の人生ではなく、 
家族を守り、支えながら生きていく。 

その中で私は、 
社会の中で仕事をし、 
現実の世界の中で生きていくことになる。 

若いころは、 
人のために生きたいという思いから、 
信仰の道を考えたこともあった。 

しかし人生の中で気づいたことがある。 

人の役に立つ道は、 
一つではないということだ。 

祈りの中で人を支える道もある。 
社会の仕事の中で人を支える道もある。 

私は後者の道を歩むことになった。 

仕事をする中で、 
少しずつ社会の仕組みや現実を知っていく。 

人が生きていくためには、 
食べ物が必要であり、 
働く場所が必要であり、 
安心して暮らせる環境が必要だ。 

そのすべては、 
自然と深く関わっている。 

水、空気、土、太陽。 

人間の生活は、 
すべて自然の恵みによって支えられている。 

そして私は、 
いつの間にか 
再び  と関わる仕事へと導かれていく。 

子どものころ、 
海や川で魚を追いかけていた少年。 

温泉の町で育ち、 
いつも水のそばにいた少年。 

その少年が、 
やがて水に関わる仕事をすることになるとは、 
当時は想像もしていなかった。 

しかし人生を振り返ると、 
それは決して偶然ではなかったように思える。 

海の水。 
川の水。 
温泉の水。 

そして自然の中で感じてきた 
水の力。 

それらがすべて、 
静かに人生の中でつながっていった。 

やがて私は、 
水の持つエネルギーや可能性に 
強い関心を持つようになる。 

水は命を支え、 
自然を循環させ、 
人間の生活を支えている。 

もしこの水の力を 
人の暮らしや産業の中で活かすことができたなら――。 

その思いは、 
やがて一つの仕事へとつながっていく。 

それはまだ、 
小さな芽のようなものだった。 

しかしその芽は、 
後に大きな流れとなり、 
世界へと広がっていくことになる。 

水は静かに流れている。 

そしてその流れは、 
気づかないうちに 
人の人生を導いていく。 

私の人生もまた、 
その水の流れの中で 
新しい章へと進もうとしていたのである。 

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