ノンクロック静止型ミキサー
BIO-Mixer
長年の静止型混合器の弱点であった目詰まりの問題を解決しました。
混合する核心部分に交点を持たないエレメントを導入する事により実現しました。
仕組み・特徴:内部に交点がなく目詰まりし難い構造です
八の字に並んだちどりに対面する独立フィンでノンクロッグ(目詰まりなし)を実現しました。
日常管理を極限まで簡素化(メンテナンスフリー)します。
ほとんどの静止型混合器には、交点や突起、死水域があり、閉塞しやすい構造になっています。
特に、繊維状のものに弱点がありますが、当社ミキサーにはそれがありません。
特徴:オゾンがミキサー内で完全反応します(最高のガス吸収)
下左写真の反応タンクにはメチレンブルーが入っており、静止型混合器の直前にオゾンを注入しています。
メチレンブルーの色が静止型混合器を通過すると脱色されて透明になっています。負荷の程度により、もちろんワンパスですべてを酸化できるわけではありませんが、排水処理ではオゾン律速となります。
このため、排オ ゾンはでません。また、亜硫酸ナトリウムを反応タンクに溶解させ、純酸素を注入すると亜硫酸ナトリウムが消費されるまで気泡は発生しません。
ガスは溶け込み易く、圧倒的な酸素吸収効率です。
ガスは溶け込み易く、微細な気泡が生成されます
ガス量が少なく(移動速度UGが小さく)ても総括物質移動係数は大きく、気液流量比が小さくても気液界面積は大きい。
油と水のエマルション生成(W/O型,O/W型)
良質のエマルションを生成します。例えば、水とひまし油では瞬間に5μ以下のエマルションが得られます。
多彩な利用分野
化学工業での混合プロセスの合理化から、熱交換器、オゾン殺菌、排水処理とその利用は広範囲です。
さまざまなご相談にお応えします。
標準仕様及び圧力損失
小口径から大口径のものまでラインアップしています。材質は標準がSUS-304ですが、SUS-316Lにも対応します。テフロンコーティングも可能です。
マイクロバブル装置:200社以上のお客様と 様々な規模の排水処理に実績
溶存酸素とマイクロバブルによる排水処理実績として200件以上あります。
装置の特徴:加圧溶解法+乱流せん断法⇒溶存酸素+マイクロバブル
本装置は、無閉塞型(ノンクロッグ)静止型混合器を内臓しています。
このため、閉塞の心配がほとんどありません。
構造は極めてシンプルで日常の管理作業はオイル点検などあり、ほとんどメンテナンスフリーです。仕組みは、コンプレッサーからの 加圧空気(0.4~0.5Mpa)と排水がミキサーで混合攪拌されます(右図参照)。
加圧された空気は、せん断混合により微細気泡化され、同時に溶解が進みます。
調整槽に吐出されると溶解された過飽和空気が析出し、粒径のそろったマイクロバブルが生成します。
加圧浮上装置の代替として本装置は使えます。
動物性や植物性の油脂分に対して加圧浮上装置が無くても 処理が行えます。(経験によれば加圧浮上分離のような油脂分のフロスは出ません)
サラダ油を用いた実験では、微生物が分解でき る指標であるBODが、処理前にほとんどなかったのが、処理後には500~1,000mg/Lまでに増加しました。
ホルモン惣菜工場排水【安定処理及び加圧浮上装置の不要化】
原水の変動が激しく処理が不安定であり、加圧浮上装置でホルモン惣菜由来の油脂分を除去し、その後に活性汚泥法による処理をしていましたが、フロスの臭いや処理の不安定などに頭を痛めてきました。本装置を調整槽に 設置・稼動をするのに際し、顧客から加圧浮上装置を徐々に止めて欲しいという要望があり、一週間かけて加圧浮上装置を停止しました。稼動後3~5日で曝気槽の汚泥の色が 赤みをおび始め、微生物の増殖・多様化や糸状菌が細くなるのが検鏡で確認され、汚泥沈降性SV30も98%から85%まで改善しました。設置後、7年経過した2011年にUSA本体のポンプ を主要部品として始めて交換しました。 本装置の日常管理は潤滑油の点検、コンプレッサーの水抜きなどであり作業が大幅に減じられました。
洋菓子工場排水【安定処理及び加圧浮上装置の不要化】
原水の変動が激しく処理が不安定であり、一度悪くなると回復まで10日~2週間かかっていました。また加圧浮上装置で浮上分離したフロスを合わせた脱水汚泥は廃棄物用コンテナで月5~7回でした。本装置を調整槽に設置し、処理状況を数日間確認してから加圧浮上装置を停止しました。本装置の稼動後に排水を投入する際の手違いにより 何度か曝気槽を嫌気化させてしまったそうですが、翌日には微生物が回復し始め、その後2,3日で回復しています。導入してから1年半近くたつと更に処理が安定してきて汚泥も廃棄物用コンテナ で2~3回/月になり産廃処理費も大幅に減っています。
マヨネーズ、ドレッシングの調味料製造排水
排水の高濃度化に伴い、バルキングが日常化し薬剤費用の増額、管理担当の負担増等々により、加圧浮上装置の前処理と曝気槽の増設を 計画していたが、負荷変動対策装置USAを設置することにより加圧浮上装置と曝気槽の増設(1,000m3/日予定)が不要になりました。曝気槽への流入BOD容積負荷は平均で1.3kg・BOD/m3・日、1.6~1.8kg・BOD/m3・日の分析日も多いのですが処理は安定して おり、放流水への影響はありません。汚泥発生量も設置前に比べて、減少しています。
味噌・醤油工場排水【安定処理】
醬油工場排水は多くの場合にBOD、SSが高く、処理が大変ですが、この施設も本装置の導入前は曝気槽の酸化還元電位ORPが-400~-500mVで、どぶ臭が 周囲まで漂っており、下水放流とはいえ非常に厳しい状況でした。臭いに関しては周囲に住宅や事務所が迫っており、特に非常に敏感になっていました。装置導入前は、溶存酸素DOはほとんどゼロという日が多かったのですが、装置を導入するとDOが1mg/Lまで上がるようになりました。酸化還元電位ORPは、導入後には-200~ 300mVまでおよそ200mV改善しました。その結果臭いは敷地境界ではほとんど感じられなくなり、水質も問題なく下水放流できる状況になりました。
製菓工場排水【安定処理】
この工場では、排水が2系統あります。「キャンデー,乳脂肪分」排水と「えんどう豆等,グミ」排水です。2009年の分析平均値はBOD 4,524mg/L、COD 4,798mg/L、SS 1,521mg/L、 N-Hex 240mg/Lと高いうえに、COD、SS、N-Hexの変動係数が0.56、0.44、0.67と変動幅が非常に大きく、更に日変動も大きい状況でした。「キャンデー,乳脂肪分」排水と「えんどう 豆等,グミ」排水が別々の調整槽から独立して曝気槽に 流入するのが原因と考え、排水を一つの調整槽に集めてから曝気槽に入るように提案しました。下表は排水が調整槽に入る前 後の分析値です。装置を2台導入することで負荷が減少、変動幅が小さくなったので安定的に処理できるようになりました。
食鶏工場排水【安定処理】
この工場の曝気槽は700m3と小さく、常に汚泥の沈降不良とバルキングなどに手を焼いていました。このため良いといわれる種々の方法を 採用して試してみたものの満足できるものは無かったそうです。設置されている脱水機も小さく満足に脱水できない状態でした。下の概略フローに示す曝気槽に一番近い調整槽に、年末の一番忙しく、生物処理にとっては難しい時期に装置を設置し試験を開始しました。稼動15日後には沈殿槽からの 汚泥の越流量も少なくなり、透視度も改善しました。それまでは放流水の汚泥越流が心配で夜中の見回りを行っていたそうですが、稼動して30日経っても安定していたので 夜の見回りも必要がなくなりました。それまでは行政が抜きき打ち検査をするたびに改善計画を出していたそうですが、この装置の導入後には放流水の水質を評 価して頂けるまでになりました。導入して2年、BOD容積負荷は2kg・BOD/m3・日と高い状況は続きますが、安定した状態で推移しています。脱水機は相変わらず小さいものの、汚泥の発生量が減じ、 絞りやすくなったので、何とかやりくりしています。
臭い対策
この工場では下水道放流であることから、加圧浮上装置で除外基準まで負荷を落としていました。負荷そのものは基準をクリアーしていたのですが、浮上分離したフロスの絞り 水が嫌気化し調整槽に返送され、これに調整槽で滞留し嫌気化した排水が一緒になり、工場周辺の市民からも苦情が出ていました。硫酸還元菌やメタン菌の活動 を抑制すれば嫌な臭いの発生が抑えられることから、排水を好気状態に保つために本装置を3台導入しました。その結果、嫌気状態になるのを抑えることができ臭いも軽減して周辺市民からの苦情もなくなりました。
静止型混合器の特徴(1)
バイオミキサーの心臓部となる静止混合器(シャーディス)は、8個の羽根(エレメント)により、ノンクロッグ(目詰まりなし)を可能とし、メンテナンスフリーを実現しました。
静止型混合器の特徴(2)
ほとんどの静止型混合器には交点や突起あるいは止水域があり、閉塞しやすい構造ですが、シャーディスは独立フィン故、問題ありません。
静止型混合器の特徴(3)
シャーディスは他の静止型混合器に比べ、ガス量が少量(移動速度小さい)でも、総括物質移動係数は大きく(下左図)、また、気液流量比が小さくても気液界面積は大きいです(下右図)
静止型混合器の製品規格
静止型混合器の応用
現在、シャーディスは、排水処理(生物処理)主体に活用いただいておりますが、下記に示すように、液体-液体、気体-気体、蒸気-液体、紛体-スラリー等、様々な用途に応用可能です。
応用例−1)N2封入による水中のDO除去
シャーディスによりN2を水中に封入すると、ヘンリーの法則によりDOは放出されN2リッチの水になります。
N2リッチ水は、金属の防食等を目的とした冷却水等に活用できると考えます。
応用例−2)エマルションの生成
シャーディスにより良質なエマルションが生成可能です。
例えば、水とひまし油では、瞬間に5μm以下のエマルションが得られます。
バイオミキサーの排水処理における導入効果(サマリー)
排水処理の安定化(水質、微生物生息環境)や合理化等が図れます。
バイオミキサーの特徴と機器構成
『加圧溶解法』と『乱流せん断法』による独自のエアレーション技術により、従来にない溶存酸素の供給とマイクロ・ナノバブルの発生を充実させた当該設備を活性汚泥法排水処理施設に付加することで、種々の合理化を図れます。
バイオミキサーの型式と仕様
バイオミキサーの製品バリエーションは以下の4タイプがあります。
マイクロ・ナノバブルについて
マイクロ・ナノバブル発生(形成)により、排水中の酸素吸収率が高いです。
活性汚泥法による排水処理
下水道や食品加工場ら排出されるBOD不可の高い排水等の処理は、一般的に活性汚泥法(好気性生物処理)が用いられています。
下図に標準活性汚泥法による下水処理場の施設例を示します。
エアレーションによるBOD等の高効率除去および汚泥減容化
『BOD等の高効率除去』→有機物由来のSSを酸化し曝気槽で生物処理
凝集剤(生物処理に有害)不要=加圧不浄装置不要
『汚泥減容化』→通性嫌気性菌の好気性化、食物連鎖の活性化
バクテリア成長速度に関わる水温の影響
バクテリアは遺伝子的に生存可能な温度範囲を有しています。活性汚泥における資化性バクテリアの温度範囲は0~30°Cです。しかしながら、好気性バクテリアは、30~60°Cの温度域の中で生育し、一般的に成長速度は、アレニウスの式に従うと言われています。従いまして、水温上昇に伴う成長速度と呼吸のために、酸素必要量は増加します。
溶存酸素について
水中の飽和溶存酸素量と水温の関係をFig1に示します。0では14.16mg/Lですが、40°Cですと6.59mg/Lまで低下します。またバイオミキサー散気管(ブロア)での試験水(水道水)中の溶存酸素濃度の経時をFig.2に示します。濃度の立ち入りと絶対量はバイオミキサーが圧倒的に優位です。
エアレーションによる油分処理の高効率化
油分は酸素で加水分解や酸化にて脂肪酸へと変化し、微生物で分解されるよになります。AIR-2で発生した超微細なエアーは溶解したたんぱく質を酸化析出させると同時に油分も酸化させ低分子化へと移行します。
これより、微生物は油分を体内へと取り込み酵素分解できるようになります。
オゾンを用いた汚泥の減容化
酸化力の強いオゾンを用いることで、約80%の余剰汚泥の減容化が可能です。
沈殿汚泥や濃縮汚泥中の微生物の細胞膜をオゾンにより破壊し、その体液と細胞膜を含んだ処理水は、前段の調整槽に戻し、曝気槽で分解させます。これより、余剰汚泥を減容・減量化することで、大きな費用対
生まれます。
オゾン吸着の現状
オゾンによる減容化は、多くの専門家の間で可能と言われていました。
が、今まで実現しませんでした。
その理由としては、オゾンを効率良く水に溶解させることができなかったことが挙げられ、廃オゾンの処理を含めて処理効率が悪く、ランニングコストが高いとされてきました。
オゾン吸着装置の改良
アクアイースターでは、群馬工業高等専門学校物質工学化 田部井教授との共同研究により、オゾン+シャーディスの組み合わせで、汚泥中の生物細胞壁を破壊し、滅容化、可溶化することに成功しました。
新潟県内の下水処理施設での試験において、余剰汚泥を50~70Vol%減少させ、廃オゾンが全く発生しないことも確認できました。
オゾン発生装置の改良
アクアイースターでは、オゾン発生圧力を0.3Mpaまで高めることに成功しました(改良したオゾン発生装置の標準能力は100gO3/Nm3)。また気液混合比率15%までの高濃度オゾンガスの注入を実現しました。
システムフロー(例)
アクアイースターでは、オゾン発生圧力を0.3Mpaまで高めることに成功しました(改良したオゾン発生装置の標準能力は100gO3/Nm3)。また気液混合比率15%までの高濃度オゾンガスの注入を実現しました。
オゾンを用いた試験機の概要
オゾンによる汚泥減容化について、お客様の排水処理施設で試験、検証が可能です。
オゾンを用いた試験機の汚泥減容状態(1)
オゾンを用いた試験機の汚泥減容状態(2)
オゾンを用いた試験機の汚泥減容状態(3)
オゾンを用いた汚泥減容の経過
オゾンを用いる方法は既に20年位前に排水に携わる多くの学者間で汚泥の解体はできると常識的な見解とされてきましたが、その頃はまだオゾンガスを完全に溶解する技術が出来ていなかった為、廃オゾン処理にランニングコストがかかりすぎるという意見が大多数でした。その後研究者の中にMLSSとオゾンガスの関係を研究する研究者も出てきて、それらの研究発表等もあり、余剰汚泥処理の解決が最終目的になると考え、問題を解決すべく約汚泥滅容化に漕ぎつける事が出来ました。シャーディスのみを用いても滅容化はできますが更なる効率を上げるためにシャーディス内に超音波発振子を内蔵したウルトラソニックシャーディスを組み込むことにより、オゾンガスと超音波の相乗効果により、更に効果的に滅容化が促進させることが出来ました。廃オゾンは発生しませんのでランニングコストは500~1000円/m₃程度で収まります。また、オゾン処理された汚泥は、資質化されますので調整槽に戻し曝気槽での生物による分解ができますのでニャーゼロエミッッション化も実現できます。
バイオミキサーの納入事例―1
ホルモン惣菜加工工場排水→加圧浮上装置の停止、処理の安定化
バイオミキサーの納入事例―2
洋菓子工場排水→加圧浮上装置の停止、処理の安定化
バイオミキサーの納入事例―3
マヨネーズ、ドレッシングの調味料製造排水→汚泥の減容化
バイオミキサーの納入事例―4
製菓工場排水→排水負荷の低減・平準化
導入までの基本的な進め方(フィールド試験計画の提案)
基本的には、“お客様訪問→現況確認→デモ機によるフィールド試験提案(計画書例:下表)→フィールド試験実施→ifOKの場合導入”のステップで計画を進めさせていただきます。
※現状、エコソリューションでデモ機(30型)を4台保有
導入までの基本的な進め方(フィールド試験計画の締結)
フィールド試験に際しては、試験条件・方法、費用負担、機密保持、試験合格時のデモ機の取り扱い(原則、購入いただく)等の内容を盛り込んだ契約書を客先と締結し、実施します。
製品の一般販売価格
型式
ポンプ能力
(m3/h)
※一般販売価格
(千円)
BIO-Mixer <30>
30
9,000
BIO-Mixer <70>
70
15,000
BIO-Mixer <120>
120
25,000
※装置単体の価格です。(据付費、工事費等は含まない)
メンテナンスについて
装置納入後のメンテナンスは保守契約締結を推奨しますが、勿論、都度の発注も承ります。なお、商流は以下の2通りとし、お客様のニーズに合わせ対応いたします。
ご参考)東芝四日市工場へのおけるフィールド試験の提案
<テスト-1>バイオミキサーの試験機を設置
<テスト-2>O3 を用いた汚泥減容化試験機を設置
※提案します(詳細は別途お打合せ)
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