Reduced air conditioning load and running costs
ナイトパージ
室内の排熱のために夜間に外気と入れ替える方法があります。これは「ナイトパージ(Night Purge)」と言われています。夏は日中よりも夜の方が外気温が低くなりますから「外気夜間導入」「夜間冷却」「夜間換気」などとも言われます。外気を利用する点では外気冷房と同じですが,効果に違いがあります。
空調の起動時に負荷のピークが発生しがちですが、この夜間や明け方の外気を積極的に導入して室内を冷ますことで、翌朝の空調開始の時間やピークタイムをずらす事ができます。
準寒冷地や寒冷地の事務所ビルや大型施設等の空調手法としてナイトパージは利用されていますが、一部の農業施設や生産施設でも夜間に換気窓を開けてナイトパージ(外気導入)を行うことは有効になります。室内の蓄熱した部分を冷却することが空調負荷の低減に重要です。空調対象空間では多くの機器、照明からの発熱があり、日射がない夜間帯でも、内部発熱は存在します。閉め切った空間は発熱がある限り、徐々に温度上昇します。
ここで換気を促進すると、室外は室内に比べて温度が低い状態にありますので、外の空気を取り入れて室内を冷却することができます。
外気を取り込むと同時に熱を捨てると、ナイトパージはより効果が高まります。インテリアゾーンからペリメータゾーンへ導入した空気を動かす。すなわち,昼間蓄熱した南面や西面の外壁の室内側(ペリメータゾーン)の壁面にぶつけて,そのまま排気することにより,加熱された空気だけでなく昼間蓄熱した温度の高い外壁を冷却することが出来ます。こうしたことで,空調のランニングコストを下げることが出来ます。