廃熱活用の関係

2015年に国連で策定された持続可能な開発目標(SDGs)では、暮らしや地球を守りながら明るい未来を作るために17の目標が設定されています。環境・エネルギー問題もその一つで、7つ目の目標に、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」として挙げられています。また、ウクライナ情勢や液化天然ガス(LNG)輸入価格の高騰の影響、発電設備の休廃止により、電気料金の高騰も続いています。

当社では、環境問題の解決や省エネによって企業の皆様の役立つ事業を行っております。工場から出る廃熱利用もその中の一つです。

工場にはいろいろな廃熱があります。そのひとつひとつのラインは小さいため熱回収は難しいのですが、当社はちいさな案件から設計対応しております。

その代表例をご紹介いたします。

① コンプレッサーの廃熱の利用

コンプレッサーについては70℃くらいの廃熱が出ていて、屋外に排出されております。

この熱は当社のラジエーター型熱交換器で温水に変えて、暖房に利用するという設計を実施しております。

② ボイラーの燃焼排気の利用

これについては300℃近い廃熱が出ています。

コンプレッサーと同じように当社のラジエーター型熱交換器で温水に変える、もしくは熱媒体でもう少し高い温度にして熱回収を行うことが可能です。

これは暖房や、ボイラーの給水の加熱にも使えます。

または、この廃熱をボイラーの燃焼吸気に戻すボイラーの改造も可能で、ボイラーの燃焼効率を上げることも可能です。

③ ボイラーの管体のブローダウン水からの熱回収

通常、蒸気のドレンの熱回収は行われておりますが、ボイラー管体のブローダウン水の熱回収をすると結晶が析出するため行われておりませんが、当社のスラリー対応ノンクロック型熱交換器であればスケーリングを防止しながら熱回収することが可能です。

または、簡易的に行う方式としては、温泉の熱回収等でも実施していますが、ステンレスのタンクの中にステンレスのフレキパイプをコイル状に蛇菅で行い、熱交換すればスケーリングを高圧洗浄等で容易に洗浄できますので、その方式もご提案可能です。

④ 乾燥機の熱回収

乾燥機の熱回収は真空乾燥のケースではヒートポンプを使う事により、70%くらいの熱回収が可能で、当社でも対応可能です。

通常熱風乾燥を行うケースの方が圧倒的に多いのですが、その熱は放出されております。

この放出されている熱を熱交換器で回収することは行われておりますが、これは顕熱部のみの熱回収しかできないため、15~20%しかできておりません。

当社は、熱交を多段で配置することにより潜熱の回収を可能とする方式や、当社が特許の専用実施権を有するフェーン現象を活用した技術で行うと

(※理論的には40℃湿度100%の空気が80℃まで上昇し、湿度がなくなるという原理)潜熱部の回収もできるので、熱回収率は70%に近づいていきます。

これについてはこちらでは情報開示をできませんが、秘密保持をしていただける企業様と共同で行いたいと思っております。

⑤ 廃水からの熱回収(ゼロコンタミ熱交換装置)

食品工場等では100℃近くに加熱したり殺菌したりの工程が多いです。

その廃水の熱は通常のプレート式熱交換器でも熱回収できますが、熱交換器の金属部分の亀裂やもれ等が万が一起これば、回収した熱とともに汚染物質が製品ラインに混入する可能性をゼロとできないため熱回収を行う事が難しいのが現状です。

ですが当社は、大手食品工場との共同開発を行い、汚染の混入をゼロとした、熱交と熱交の間に空気層を設けたゼロコンタミ熱交換器の開発に成功しております。

⑥ 燃焼炉等からの熱回収

燃焼炉の廃熱は700℃以上くらいのケースが多いのですが、特に産廃の焼却処理場等ではこの熱回収を行う事がテーマとなっております。

これについては、当社はバイナリー発電等行うメーカーとの提携もあり、大型装置も設計対応可能ですのでぜひお問合せ下さい。

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